
低用量ピルの避妊効果と避妊率を正しく理解!避妊効果はいつから得られる?
2025-07-18
低用量ピルは、望まない妊娠を防ぐための避妊方法として広く利用されているホルモン剤です。
避妊効果が高いといわれていますが、服用開始のタイミングや正しい飲み方を理解していないと、避妊率が下がり妊娠リスクが高まる可能性があります。
低用量ピルを安全かつ確実に活用するためには、避妊効果を発揮するメカニズムや効果が安定するまでの期間、避妊率を左右するポイントまで正しく知っておくことが大切です。
避妊を目的とした低用量ピルの効果やリスク、超低用量ピルとの違い、服用時の注意点まで体系的にまとめています。ピルの正しい知識を身につけ、後悔しない選択をするための参考にしてください。
低用量ピルの避妊効果は本当に高い?仕組みと基本知識
低用量ピルは、女性ホルモンの働きによって排卵を止めたり、着床や受精を妨げたりすることで、非常に高い避妊効果が得られる薬です。正しく服用することで、他の避妊方法と比較しても高い成功率が期待できます。ピルによる避妊の仕組みを理解することで、より安心して服用を続けられます。
低用量ピルの避妊効果を支える3つのメカニズム

低用量ピルは、排卵・受精・着床という妊娠までの3つのプロセスを複数の角度からブロックし、避妊効果を発揮します。
1排卵を抑えて卵子を出さない
エストロゲンを外から取り入れると、体内でのホルモン分泌が抑制され、排卵が起こらなくなります。排卵を止めることは、妊娠の可能性を大きく下げるためのピルの重要な効果です。
2子宮内膜を薄くして着床しにくくする
排卵期に向けて厚くなる子宮内膜が、ピルの服用により薄いまま維持されます。受精卵が着床しにくい状態をつくることで、万が一受精しても妊娠成立を防ぎます。
3粘液を変質させて精子が子宮に入れないようにする
子宮頸管の粘液がネバネバになり、精子が子宮内へ入りにくくなります。性交時の精子の侵入を妨げることで、受精を防ぐ働きを担います。
低用量ピルは避妊以外にも、PMSやニキビなど女性特有の悩みの改善にも使われます。
他の効果についても知りたい方は以下もご覧ください。
低用量ピルはいつから避妊効果が得られる?服用開始タイミング別の注意点

低用量ピルの避妊効果は、服用を開始するタイミングによって得られるまでの日数が異なります。服用初日と避妊対策の必要期間を正しく把握しておきましょう。
服用開始 | 避妊効果が安定するまで | 併用が必要な避妊法 |
---|---|---|
月経初日から | 即日(当日から効果あり) | 不要 |
月経2~5日目 | 服用開始から7日間 | コンドームなどを併用 |
月経周期の途中(不正出血時など) | 服用開始から7日間 | コンドームなどを併用 |
低用量ピルの避妊効果を確実に得るためには、月経初日から服用を開始することがもっとも重要です。
月経初日から飲み始めれば、その日から避妊効果が発揮されますが、生理が終わった後や生理以外の日に服用を始めた場合は、避妊効果が安定するまでに7日間ほどかかります。
ピルは7日間連続で服用を続けることで、ホルモン環境が安定し、8日目以降から確実な避妊効果が得られます。服用開始のタイミングによって避妊効果の発現時期が異なることを正しく理解しておくことが大切です。
また、生理初日かどうか判断が難しい場合は、まとまった出血が確認できた日を基準に服用を開始すると安心です。
避妊効果がある低用量ピルの種類と選び方
低用量ピルにはさまざまな種類がありますが、避妊効果を目的とする場合には選び方に注意が必要です。薬ごとにホルモン量や服用目的が異なり、避妊に適していないタイプもあるため、特徴を理解したうえで自分に合ったものを選びましょう。
低用量ピルは種類によって避妊効果に違いがある?
低用量ピルは種類ごとに違いがありますが、避妊率は基本的にすべて99.7%とされています。
避妊目的で処方される低用量ピルは、いずれもエストロゲンとプロゲスチンの配合バランスにより、排卵を抑制する力が十分にある薬剤であるため、薬の銘柄が違っても避妊効果自体に大きな差はありません。
一方で、服用を忘れた場合や飲み方が乱れた場合の実際の避妊成功率は約90%まで低下するので、正しい服用方法を守ることが大切です。
避妊目的でピルを選ぶ際のチェックポイント
- 薬代や診察料を含めた費用
- 副作用リスクやホルモンバランスへの影響
- 肌荒れ・PMS改善など避妊以外の効果
避妊目的の場合は、自分に合ったピルを医師と相談しながら選ぶことが大切です。初めて服用する場合は、代表的な低用量ピルで様子を見ながら自分に合うものを見つける方法がおすすめです。
低用量ピルと超低用量ピルの違いと避妊目的での適正

避妊目的で服用する場合は低用量ピルが適しており、超低用量ピルは避妊には向きません。
低用量ピルと超低用量ピルの違いは、主にホルモンの含有量にあります。超低用量ピルはホルモン量が少なく、排卵抑制効果が弱いことから、避妊目的での服用は推奨されていません。
比較項目 | 低用量ピル | 超低用量ピル |
---|---|---|
ホルモン量 | 0.03〜0.05mg程度 | 0.02mg程度 |
排卵抑制効果 | 強い(避妊目的に十分) | 弱い(避妊目的には不向き) |
主な用途 | 避妊 | 月経困難症・子宮内膜症の治療 |
保険適用 | なし | あり |
超低用量ピルは月経困難症や婦人科疾患の治療薬として使われることが多く、日本国内では避妊目的の認可を受けていません。排卵抑制率も低用量ピルに比べて劣るため、確実な避妊を希望する場合は低用量ピルを選ぶことが大切です。
避妊目的で人気の低用量ピルや、実際の服用経験者の口コミを以下の記事でチェックできます。
低用量ピルの避妊成功率と他の避妊方法との比較
低用量ピルは正しく服用することで非常に高い避妊成功率が得られます。避妊方法にはさまざまな種類がありますが、低用量ピルは日常的に使いやすく、効果が安定しやすい点が特徴です。
低用量ピルの避妊率や他の方法との比較、効果を高める服用方法まで詳しく解説します。
低用量ピルの避妊率はどれくらい?理論値と実際の違い
低用量ピルの避妊率は「理論値」と「実際の使用状況」で違いが生じます。理論値は飲み忘れや吸収不良がない場合の数値であり、現実的には飲み忘れや服用時間のズレなどが影響します。
使い方のイメージ | 避妊成功率 | |
---|---|---|
理論値 | 毎日決まった時間に服用 | 99.7% |
実際 | 飲み忘れや体調不良を含む | 約90% |
低用量ピルは飲み忘れや不規則な服用が続くと、避妊率が理論値よりも低下します。確実な避妊効果を得るためには、毎日決まった時間に服用する習慣を整えることが重要です。
コンドームやIUDと低用量ピルの比較

低用量ピルとコンドーム・ミレーナ(IUD)など、他の避妊方法と避妊率を比較すると次のようになります。
避妊方法 | 避妊成功率 | 特徴 |
---|---|---|
低用量ピル | 99.7%(理論値) | 毎日服用が必要、費用は自己負担 |
ミレーナ(IUD) | 99.8% | 長期間有効、医療機関での処置が必要 |
コンドーム | 98% | 手軽だが装着ミス・破損リスクあり |
避妊効果の高さでは、低用量ピルとミレーナがトップクラスです。コンドームは手軽ですが、使い方や破損による失敗リスクがあるため、確実性を求めるなら低用量ピルのほうが適しています。
ピルで避妊効果を高めるための正しい使い方

低用量ピルの避妊効果を最大限に引き出すためには、毎日同じ時間に服用を続けることが重要です。
ピルはホルモンバランスを安定させることで排卵を抑えますが、服用時間がズレたり飲み忘れたりすると、効果が弱まります。体調や生活リズムが乱れたときでも、必ず決まった時間に服用する習慣を持つことが避妊成功率を高めるポイントです。
ピル服用時に意識したい習慣
- アラームやアプリで服用時間を管理する
- 外出時も忘れず携帯する
- 飲み忘れた場合の対応を把握しておく
飲み忘れた場合は、状況によって避妊効果が低下することがあります。具体的な対処方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
低用量ピルで避妊できないケースと注意すべきリスク
低用量ピルは正しく服用すれば非常に高い避妊成功率が得られる薬ですが、服用方法や体調の変化によっては避妊できないケースもあります。避妊効果を確実に得るためには、失敗につながりやすいリスクをあらかじめ理解し、正しい対処法を身につけておくことが重要です。
ピルを飲んでも妊娠するケースとは?
低用量ピルを服用していても妊娠する可能性がゼロではありません。
低用量ピルで避妊できない主な原因
- 飲み忘れや服用時間の大幅なズレ
- 服用開始から7日以内に性交渉を行った
- 服用後3時間以内の下痢や嘔吐
特に注意したいのは、飲み忘れや服用初期の避妊効果が安定していない期間中の性交渉です。ピルは生理初日から服用を始めれば即日効果がありますが、それ以外の場合は7日間は他の避妊法を併用しなければなりません。
また、服用後すぐの下痢や嘔吐によって有効成分が吸収されなかった場合も、避妊効果が得られないリスクがあります。ピル服用後3時間以内に強い下痢や嘔吐があった場合は、追加で1錠服用する対応が必要です。
避妊に失敗した可能性がある場合は、速やかにアフターピルの服用を検討してください。アフターピルは性行為後24時間以内の服用で95%以上の避妊成功率が期待できます。
体調の変化やライフスタイルの変化でピルの服用をやめたときは、別の避妊方法をとる必要があります。
服用をやめたときの身体の変化を事前に把握し、医師に相談のうえで本当に服用をやめたほうが良いのか検討する必要があります。
低用量ピルの服用開始直後に気を付けたい副作用
低用量ピルを服用し始めたばかりの時期には、体がホルモンバランスの変化に慣れるまで軽い副作用が起こりやすい状態です。
低用量ピルの服用初期に起こりやすい副作用
- 吐き気
- 不正出血
- 頭痛
- 乳房の張り
初期の副作用は多くの場合一時的で、体が慣れてくると自然に治まります。ただし、症状が強い・長引くと感じた場合は、医師に相談しピルの種類変更などを検討することが可能です。
まれに発生する重篤な副作用として、血栓症(ふくらはぎの痛み・腫れ・息切れなど)が挙げられます。血栓症の兆候が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
低用量ピルの副作用や体調変化について不安がある方向けに、ピルの効果と副作用をわかりやすく解説しました。
また、副作用の症状別に、落ち着くまでの目安期間や症状がひどいときの対処法をまとめましたので、ぜひ一緒にチェックしてください。
低用量ピルとアフターピルの違いとは?避妊目的で使い分けるポイント
避妊を目的とする場合、低用量ピルとアフターピルは使い方や目的が大きく異なります。どちらも妊娠を防ぐ働きがありますが、日常的な避妊に向いている薬と、緊急時に使う薬で役割が異なるため、目的に合わせて正しく選ぶことが大切です。
比較項目 | 低用量ピル | アフターピル |
---|---|---|
使用目的 | 日常的な避妊・PMSや生理痛の改善 | 緊急避妊(避妊に失敗した後の対応) |
飲み方 | 毎日1錠、決まった時間に継続して服用 | 性行為後72時間以内に1回服用(薬によっては120時間以内) |
作用 | 排卵抑制・子宮内膜変化・精子の侵入防止 | 排卵遅延が主な作用 |
避妊効果 | 理論上99%以上(継続服用) | 約84〜95%(服用タイミングにより変動) |
価格の目安 | 1シート2,000〜3,000円程度 | 1回7,000〜13,000円前後 |
アフターピルは緊急時の避妊手段として有効ですが、繰り返しの使用は身体への負担やコストの面でも適していません。
日常的な避妊を希望する場合は、安定した避妊効果を持つ低用量ピルの継続服用がもっとも現実的な方法です。避妊目的でピルを使う際は、目的や状況にあわせて正しく使い分けることが重要です。
緊急時にアフターピルをすぐ入手したい場合は、即日対応可能なオンライン診療サービスの利用がおすすめです。
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ピルを飲み忘れた場合、どのくらいで避妊効果が切れますか?
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低用量ピルは48時間以上服用間隔が空くと排卵が再開する可能性が高まり、避妊効果が不安定になります。
24時間以内の飲み忘れであれば、気づいた時点で服用し、その日の通常の時間にももう1錠服用すれば避妊効果が維持できるとされています。
48時間以上空いた場合は、避妊効果が切れる可能性が高いため、コンドーム併用やアフターピルの検討が必要です。
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ピルを飲んでいても妊娠したらどうすればいいですか?
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ピルを正しく服用していても、ごくわずかな確率で妊娠する場合があります。妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、すぐに婦人科を受診してください。
低用量ピルは妊娠初期に影響を与えるリスクは低いとされていますが、自己判断で服用を続けるのは避けましょう。
医師による確認と適切な対応を受けることが安心につながります。
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ピルは副作用が心配ですが安全ですか?
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低用量ピルは日本国内でも長年使用されている安全性の高い薬ですが、服用初期には軽い副作用が出ることがあります。
吐き気・不正出血・頭痛・乳房の張りなどは、体が慣れるまでに見られる一時的な症状です。多くの場合、服用開始から1〜3ヶ月ほどで落ち着きます。
まれに血栓症など重大な副作用が起こることもあるため、ふくらはぎの痛みや腫れ、息切れなどの異変を感じた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
低用量ピルの避妊効果を正しく理解して安全に継続しよう
低用量ピルは、正しく服用を続けることで99%以上の高い避妊効果が得られる薬です。しかし、服用リズムが乱れると効果が不安定になり、妊娠のリスクが高まることがあります。確実な避妊を実現するためには、正しい知識と服用習慣を身につけ、安全に継続できる環境を整えることが大切です。
低用量ピルは毎日決まった時間に服用を続けることで、最大限の避妊効果を発揮します。忙しい日常でも飲み忘れを防ぐためには、スマホアプリで服用時間を管理したり、オンライン診療サービスを活用したりする方法が有効です。
オンライン診療なら、自宅にいながらスマホ1つでピルの診察・処方・配送まで完結でき、継続しやすい環境を整えやすくなります。定期配送を利用すれば、買い忘れや手間を減らせるメリットもあります。
避妊効果を正しく理解し、無理なく続けられる方法を選ぶことで、より安心してピルを服用できます。自分に合ったピルを見つけ、継続できる環境づくりを意識しましょう。
低用量ピルをオンライン診療で手軽に継続したい方は、費用やサービス内容を比較して、自分に合ったクリニックを選びましょう。